高瀬味噌は1928年（昭和3年）に兵庫県西脇市で私の曽祖父と祖父が創業しました。
昭和59年に私が入社した当時は味噌、醤油の製造販売しかしておりませんでした。先代からは「売れるまで帰ってくるな」といわれて新規営業、顧客訪問を繰り返しておりました当時、地方の小さな味噌蔵が、大手メーカーのブランド力、価格競争力に対抗していくには、当然厳しいものがありました。たいした結果も出せずにどうしたらよいかと悩む日々を送っていた若い頃でした。お客様はどのような味噌を求めているのか。お客様のニーズにあった弊社でできる調味料は何だろうか。
平成11年私が代表に就任してからは、味噌、醤油づくりの伝統技術を活かしながらも、お客様のニーズにあった調味料を開発製造する事業への方向性の見直しを行いました。自社ブランド商品をなくして、お客様のお望みになる業務用製品の製造に特化いたしました。
現在では味噌、醤油にこだわらず様々なメニュー別業務用調味料の開発製造と販売、用途限定の自社オリジナル調味料の製造販売をおこなっており、お客様がお求めになる味と品質の実現に日々精進いたしております。

お客様との打合せ・試作の繰り返しの中で、追い求めている味ができても、その味や品質が最終的にお召し上がりになられる最終消費者のお客様に届かなければ、サプライヤーの役割は果たせません。調味料といえども常温に置いておくと品質は低下しますし、それを防止するために何らかの処置を取らざるをえません。品質を保ち、かつ安全を担保するにはどうすればいいだろうか・・・
その課題を解決するために、すべての調味料を冷蔵冷凍で管理、物流、販売するという方法を選びました。低温管理の徹底により、私共がご提案できる製品の幅が広がり、賞味期限の延長も可能になりました。食品業界の課題であり、新たな品質要求でもあるフードロスの削減にも微力ながら貢献できていると自負しております。

可能な限り食品添加物に頼ることなく、素材の風味を活かし組み合わせることで、お客様が望まれる味の調味料を高い品質を保ったままご提供できる当社の強み。お客様とともに栄えるというスタンスで、オンリーワンの味を創りだし、お客さま、そしてその先のお客様のご満足を創出すべく努めてまいります。
味噌醸造で培ってきた伝統の発酵技術と最新鋭の設備という新旧バランスを大切に調味料づくりに取組んでまいります。